カテゴリー「書籍・雑誌」の記事

2006-02-16

#412 キャラメル関連本

最近,キャラメルボックス関連の本を2冊続けて読みました。

キャラメル・ばらーど

神山典士というライターが何ヶ月だか密着して書いたというルポ。作・演出家である成井豊をはじめ,劇団員たちへのインタビューや各公演のパンフレットに載っていた成井さんの小文なんかを元に再構成されてるんですが,内容としてはほぼ"成井豊を語る"みたいな感じになってます。

キャラメルボックスというのは独特の作風があって,それが甘ったるいと感じる人も多いと思うんですけど,その世界をほぼひとりで作り出してる成井豊という人が,誤解を恐れずに言えばこれほどまでにコンプレックスの塊でイヤなヤツだったということが書かれています。で,それはそれでなるほどなーって感じ。たぶんこれでもけっこうソフトになってるんだろうから,役者たちはきっと大変なんだろうねぇ。

演劇がなければ人と関われないとか,過去のイヤな自分に決着をつけるためには書かずにはいられないとか,キャラメルボックスのエンターテインメント&ファンタジーな感じとはえらい差があるコメントが頻出するのが印象的。古いタイプの作家と言うか演劇人的な人なんだなという感じ。劇作者よりも製作者である加藤さんのキャラが,世間的なキャラメルボックスのイメージに強い影響を与えているような気がします。

オレとしては,成井さんのダークサイドと演劇との落差についてもっと掘り下げてみても良いなと思いました。まだまだこんなもんじゃないだろう的な感じ。ホントに痒いところの周りを掻いてるっていうか。ちょっともどかしい。

僕はいつでもここにいます。

こっちは,長年に渡って劇団の中心役者として活躍している西川浩幸の初エッセイ。エッセイ部分,同じ劇団の看板スター上川隆也との対談,演技論の3部構成。

彼のサイトにある日記と同じようなトーンなんだろうなぁと予想していたのですが,まさにその通りでした。短くて力が抜けた文章がサラッと書いてあるのが魅力なんですが,本としてまとまっているのを読んでみると少しパンチが欲しいような気もしました。

この本の中にも成井さんとの微妙な対決シーンが少しだけ出てきます。開演直前に成井さんのダメ出しを食らって初めて芝居を辞めようと思ったとか。ここもサラリと書いてありましたが,実際は結構ヘビーな気持ちだったんではないかと思います。

上川隆也との対談は,まぁ,可もなく不可もない感じではありましたが,上川が「演じているときの自分しか意味がない」みたいなことを言っていたのが印象的でした。

キャラメルボックスという集団はけっこう役者の生の声や姿を露出させる企画が多くて,サイトや公演パンフにもアンケートなんかが頻繁に公開されているのですが,彼はそういうときに本当に寡黙で頑なに自分のことを語ろうとしない,木で鼻をくくったような答えが多いので,どういう心持なんだろう?と思っていたのですよ。その謎が解けました。

演技論は本格的なものではなくて,気構え的なことや呼吸法,役の捉え方なんかをいつもの淡々とした口調で語るというもので「はー,なるほどー!」という感じではなかったですね。自分がお芝居をやる人間ではないからなのかもしれませんが。

まぁね,2冊とも基本的には劇団・役者のファンしか買わないんだろうけどね。それはそれで構わない。興味ない人に無理にお薦めする類いの本じゃない。

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2005-06-21

#361 ダンスとdance

こないだ,ハリウッドリメイク版の"Shall we dance?"を見てきたんです。やっぱりダンスシーンとかは大画面のほうがよかろうかと。

この映画,良くも悪くもアメリカ映画!って感じなんだよなぁ。リチャード・ギアにしてもジェニファー・ロペスにしても華やかでカッコイイのはいいんだけど,カッコヨすぎるのだ。

オリジナル版の"Shall we ダンス?"では役所広司の冴えない中年男っぷりが物語のリアリティを支えてると思うのだが,リチャード・ギアが冴えない顔したって,ハリウッドの香りプンプンだもの。妻や娘との関係も,オリジナルと比べてずいぶんアメーリカンになってるし。

まぁ,これはどっちが悪いということではないんだろうけどね。でも,オリジナルけっこう好きだから,この違いは何なんだ?とか,やっぱり思うわけですよ。

と,そんなとき,ずいぶん以前にブックオフの100円コーナーで買った"『Shall we ダンス?』アメリカを行く"という本が自宅にあるのを思い出し,さっそく読んでみた。

オリジナル版がアメリカ公開されるにあたってのプロセスやキャンペーンで各地をめぐる旅日記が,周防正行監督自身によって書かれているんですが。

この本にある,アメリカでの配給元であるMiramaxとのやり取りの中で,試写会でのアンケートを元に徹底的に"売れる映画"にしていく過程,特にアメリカ人スタッフによる再編集のくだりが,なかなか興味深い。「これではアメリカ人は判らない,売れない」という理由で,監督の意図をまったく無視してフィルムを切り刻むというのだが,その視点がやっぱりアメーリカンなのだ。「これが判らないからリメイク版ではこう撮ったのか…」みたいな部分が見えてくるのだな。なるほどー。

周防監督の文章も軽妙かつクールで読みやすい。感情が動く(大抵は怒ったときですが)と,急に荒っぽい表現になったりして,本っていうよりblog読んでるみたいな感覚。それが楽しい。

と,思ってたらなんと,"アメリカ人が作った「Shall we dance?」"という本が出てた。まさに,オリジナルの監督自らによるオリジナル/リメイク比較,日米映画の違いに迫る,みたいな。

これも面白そうやなぁ…。

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2005-06-09

#358 出版記念パーティー

#356でご紹介した"拍手という花束のために"の出版記念パーティーが,昨夜行われたとのこと。何日か前から参加者募集してて,「キャラメルボックスで一番好きなのは加藤さん」というアタシにとっては気になるイベントではあったんですが。

とりあえず,著者である加藤さんのblogでも詳しくレポートされてますが,ずいぶんと盛況だったようで,最後には福澤朗さん(今月末で日テレ退社→フリー予定)も飛び入りされたとか。ちなみに福澤さんといえば,アタシ的には「ジャストミ~ト!」,「プ・プ・プ・プロレスニュ~ス,プラス1!」な人として,全日本プロレスの実況を楽しんでいた派なので,若干思い入れがあったりもして。

でもさ,オレってほら,異常なほど人見知らーだから,ああいうパーティーみたいなところには行ったとしてもまともにコミュニケーションできなかったに違いないし,たぶん端っこのほうで歓談の輪にも入れず,居心地の悪い気分で楽しめなかった可能性も大。ましてや加藤さんや福澤さんと会話できたかも?なんていうのはとんでもない話なわけで,だったらまぁ,行ってもねぇ…ってことで参加は見合わせたのでした。

そういえば,以前キャラメルボックスの"クローズ・ユア・アイズ"を見に行ったとき,終演後グッズ売り場にいた加藤さんに話し掛けたいと思ってたのに,それがどうしても言い出せずにモジモジしてたなぁ。

ちょうど加藤さんの"いいこと思いついたっ!"を読んでる最中だったのでカバンの中に入ってたんですよ。で,「これにサインしてもらえますか?」のひとことが言えなくてね。

そのときは結局,一緒にいたまきちゃんが,「もうっ,何をしてるのよ。せっかくのチャンスやのに」と加藤さんにお願いしてくれたおかげで,サインがいただけて,さらに少し話も出来たのでした。

なので,おそらく今回も同じような事が起こっていただろうことは想像に難くないね。

まぁ,でも,いずれにせよ,昨日は身体もココロも絶不調。気分は沈むわ疲れは溜まってるわ,さらには夜中にひどい頭痛に襲われてベッドでのたうちまわってたからね。行かなくて正解でした。

またの機会をお楽しみにってことなんやろうな,きっと。

またの機会があるかどうかは知らんが。

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2005-06-03

#356 拍手という花束のために

加藤昌史著 "拍手という花束のために"読了。

言わずと知れた(か?),演劇集団キャラメルボックスの製作総指揮 加藤さんが書いた本。キャラメルボックス創立20周年を記念してるんだかしてないんだかは不明ですが,これまでの劇団史を踏まえつつキャラメルボックスがどんなことをどんな風にやってきたかが,劇作ではなく製作サイドからの視点で語られています。

「好きな劇団の裏話」的な読み方も出来るし,実はこの本を買うサポーターの多くはそういう読み方をするんじゃないかなと思ったりもするんですが,オレ自身,製作志向が強かったりもするので,モノ作りの現場の雰囲気だったり,その中での加藤さんの心情だったりジャッジだったりが,とてもリアルな感じがしておもしろい。

オレたちもバンドやったりライブやったりしてるわけで,お客さん相手のエンターテインメントという意味では同じことをやろうとしているんじゃないかと思うわけですよ。だとすれば,単に演奏が上手けりゃ良いわけないよね。

もちろんレベルも規模もチャンチャラおかしいくらい違うんで,単純に並べて語っちゃいけないんでしょうけど,なんかね,とっても通じるものがあるなぁと。サンデー・アマチュア・バンドマンが読んでも,学べる部分はあると思う。自分にひきつけて考えれば。

あと,この人の話を読んだり聞いたりするたびに思うんだけど,夢を持ちつづけてきたひと,そしてそれを実現してきた人の持つオーラみたいなものを感じるんだよねぇ。

オレとは3つ違い,同世代の彼の姿を見た後わが身を振り返ると,本当は雲泥の差があるのに,なぜか雲の上の出来事とは思えない。すばらしいと思うと同時になぜオレじゃないのか?と戸惑う気持ちも,なぜか湧いてくるんだ。

すっげーおこがましいんだけど。

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2005-03-16

#341 新選組全史

中村彰彦"新選組全史幕末・京都編戊辰・箱館編"読了。

燃えよ剣」に続いて新選組関係。こちらは膨大な資料を読み込み丹念に取材したドキュメント風。文中にも数多くの資料が引用されていて,ややお勉強風味ではある。

幕末・京都編は一気に読んでしまえたんですが,どうも鳥羽伏見の戦い以降くらいから読むペースが落ちてしまった。

まぁね,読み手であるオレの事情もあるんですが,原典の引用を読むのがちょっとシンドクなってしまったのね。近藤が投降してから五稜郭が落ちるまでが,かなーり時間がかかった。このあたりは興味が薄いのかね>オレ。

ひとまず幕末モノはこれで一旦休憩しようかなと。みんちやんには,なんだかんだあっても子母沢寛の三部作を読むように言われているのですが,ゴメン,ちょっと一服。

先日,大河のDVD(新選組 ! 完全版 第壱集 DVD-BOX)が届いたので,次はこっちをボチボチ見ていこうかなと思っております。

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2005-02-10

#336 燃えよ剣

司馬遼太郎"燃えよ剣(上)(下)"読了。

幕末に興味を持ちつつ,これまでどうにも踏み込んでいけなかったオレでしたが,やっとね,基本を押さえたという感じがしております。

なんかね,これまでは超端的に言って「討幕=善,佐幕=悪。したがって佐幕の代表新選組=悪」みたいな単純な先入観みたいなものを持ってしまってたんですよ。

変革の時代に体制サイドにつくなんて,そらロックやない,と。(笑)

で今回,やっとそういう偏見を持たずに見られるようになったと言うか,どっちもいろいろあるんだよみたいな感じになれたのが良かったかな。「勝てば官軍」ってこういうことなんやなぁ,とも。

今回,読んでてずっと感じてたんですけど,なんか土方ってバカだよねぇ。あの時代に思想性ゼロ。あえて近づかないわけやけど。「時勢は知らん」とか言い切っちゃうし。で,戦さあるのみとか言って死に急いじゃうわけでね。彼なりに士道を貫いたわけだ。オレはそれを潔しとする人間ではないけど,それでもなおそういうバカさ加減がいい感じだと思ってしまうんやね。バカだなぁとか思いながら,ちょっとグッと来てたりして。ちょっと切ない感じもあるしね。

なんか新選組贔屓になりそうな気分。

あ,でも,これって,ちゃんと見てないながらも,やっぱり去年の大河がインパクトあったような気がするね。読んでて顔が浮かんじゃうんもの。特に土方と沖田。

そういえば,この本を読み進めるにあたって,以前にみんちやんがどっかで「19世紀も20世紀も,'60年代って激動の時代だったんだな」と言ってたか書いてたかしてたのが妙に印象的でして。

1860年=万延元年に桜田門外の変が起こって始まり,1869年=明治2年に五稜郭が落ちて戊辰戦争が終わるんだなということがすっきりと腹に落ちたと言うか。時間の経緯が追いかけられるようになった感じで,ずいぶん助かったよ。

更に高まる幕末熱(というほどでは,本当はないのだけど)ということで,とうとう大河のDVD-BOXセットを予約してしまいました。

新選組!完全版 第壱集 DVD-BOX

新選組!完全版 第弐集 DVD-BOX

だけじゃなく,総集編,じゃなくてスペシャル!も。試衛館メンバーによる対談目当てです。

新選組!スペシャル

楽しみじゃ。

しかし,高いよなぁ…。

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2005-01-31

#332 きっと,よくなる!

本田健 "きっと,よくなる!"読了。

この人の本は以前1冊読んだことがあって,まぁ,当BLOG横の推薦図書欄にも掲げてあるんですが。

今回のは,なんちゅうか,優しいね。未来への希望を優しく説くという感じ。「オッケーやで~」みたいな。って,わからんか。

甘いと思うけど,その甘さに癒される感じは捨てがたい。いや,癒されるだけでもなくて,少しでも希望が感じられるというか。うつむいてた自分が,少しだけあごを上げて前を見られるようになるみたいな感じがあって,これはこれでありがたいもんだ。

最近よく思うのだが,こういう本って「そんなことあるかいっ!」ってとこから入っちゃうと,もう全編「うそつけー!」ってことになってしまって,読むだけ時間の無駄になってしまう。

「それは違うやろ!」って言いたくなる自分を微妙に抑えながら,自分の中に落ちていくというか,染み込んでいくような言葉を見つけていこうとしながら読んでいくのがいい。良いところを探そう,みたいなね。人付き合いと同じかも。

なんかさ,人生ってツライことも多いやん? そう肩肘ばっかり張って生きていかれへんし。それでもなんとかポジティブでいたいし。

ってなときに手にとっては,「あー,そうだよなぁ」とか思いつつ,少しだけ自分のことを省みるみたいな,そんな感じで付き合うのに使える。

個人的にはわりと好きです。

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2005-01-20

#331 夢みるちから

"夢みるちから-スーパー歌舞伎という未来"読了。

三代目市川猿之助劇団扉座代表でスーパー歌舞伎"新・三国志"の脚本を書いた横内謙介の対談集。

あんまり長期間に渡って少しずつ読んでしまったので,最初の方はもはや記憶が薄くなっているのですが,猿之助さんの歌舞伎に対する凄まじいまでの情熱がビシバシ伝わってきます。芝居はエンターテインメントであるということを常に意識している姿勢にも共感。

横内氏の猿之助礼賛というか,心酔振りがやや鼻につく感じもありますが,なかなか読み応えあり。趣味とは言え一応音楽やったりしてる身にとっても"刺さる話"が多かったような。

後半は横内氏が書いた”新・三国志"の脚本も収録。と言うか,もともとはこっちがメインで巻末に対談を入れるつもりだったらしいけど。

脚本だけだとちょっと物足りない気がしたけど,これが歌舞伎という表現になると大スペクタクルになるんでしょうか。って言うか,だいたい歌舞伎なんか見たことないですからね。少なくとも猿之助スーパー歌舞伎は一回見てみたいと思わせられた。

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2004-09-15

#298 映画の畑で四つ葉のクローバーを探して

久しぶりの読書感想文ですなぁ。

安田裕子 "映画の畑で四つ葉のクローバーを探して"読了。

実は別のある本を途中まで読んでたんですが,なんか気分が乗らなくて,読んでは止め,止めてはまた読みしてるうちに,どんどん辛気臭くなってしもて,表題の本に乗り換えました。

私の場合,こういうことってとっても珍しいのです。性分っていうんですかね。イヤイヤでも最後まで目を通さないとダメ,途中で「ヤーメタ」って言えない。まぁ,それだけ前に読んでた本がつまんなかったってことなんでしょうが。いや,それは少し正確ではなくて。つまらなかったというわけでもなく,なんならなかなか面白いなぁとそれなりに思ってはいたんです。でも何て言うかな,今の気分に合わないって感じだったのですね。

まぁ,そんな言い訳はいいとして。

30歳を前に憧れのハリソンくんに会いたいとばかりに映画業界に転職したフツーのOL(と本人は言ってるが,なかなか一筋縄ではいかないオネーチャンのようだ)の,映画ビジネスを巡るあれやこれや。

これを読んで元気が出ました!なんていう人もいるんでしょうなぁ。いや,確かに大変そうなんやけど,めっちゃ楽しそうなんやもんなぁ。「あ~,ワクワクするぅ!」っていう感じが全編に満ち溢れてて,ええもんです。文章も軽快で面白い。

そこでふと。

思えば仕事でワクワクなんて,ここ何年してないだろう? っつうか,したことあったっけ? っつうか,仕事以外も含めて。

とか考えてると,なんだか妙に淋しくなってしまった。

なんとネガティブな!そんなんやったらエエ話も余計に逃げていくっちゅうねん。

恒例のジョナサンによれば,オレは望んで「ここ」にいるわけではないのだそうで。だけど,それが逆にええんやと。

うーむ。

そう言えば,アタシの愛読サイト"ほぼ日""欽ちゃん!"というコンテンツが連載中なんですが,これもなんか微妙に繋がってるんだよなぁ。

うーむ…。

まぁね,隣の芝生は常に青いんですがね。

ちなみに,同じく"ほぼ日"のこいつもイケます。

あ,そう言えば,冒頭の本も"ほぼ日"の"担当編集者は知っている"というコンテンツで知って「面白そうやん」と思って購入したのであった。しかも安田さん,かつては"ほぼ日"で連載も持っていたと。

さらに安田さん,なんや,ココログ仲間やがな。

って,一気に親近感倍増。

かってに。

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2004-08-27

#293 できるやんか

中井政嗣 "できるやんか!-「人間って欠けているから伸びるんや」"読了。

と言っても,ずいぶん前に読んだんですけど。

っつうか,おもろなかったんで,そのまま放置してたんですけど。(笑)

著者は大阪の有名なお好み焼き屋"千房"の創業社長。小学校だか中学校だかを卒業後,大阪の商家に丁稚奉公に入り,そこから今の地位まで駆け上がった人物。

って,この時点でちょっと引いてしまう。

人の嫌がるようなことを率先してやるとかさ,ひたすらお客さんのことを考えてとかさ,誠実にやってたら金策が苦しいときに誰々さんが助けてくれたとかさ,成績が悪かった店長になんやしてやったら意気に感じて次の月にトップになったとかさ,それを涙で店員に報告してみんなで感動してどうのとかさ…。

こういうエピソードが延々と続くわけです。

こっちの心がすさんでしまっているのか,読みながら「そうかー?」,「だから何やねん」を連発してしまった。なんかね,ベタベタやねん。ウェットやねん。

情に厚いとか,義理を欠かないとか,他人の身になってとか,親や先祖を大事にせよとか,エエ人なんやろうなとは思うし,そういう要素が今のビジネス界では珍しくてというか必要とされてて,だからこそある意味成功したんでしょうし,いろんな人がこの本を読んで元気が出たとか言うんでしょうし。

でも,オレにとってはこういうベタベタ加減は決して心地よくないし,元気も出ない。辟易としてしまう。

成り上がり者がサクセスストーリーを自ら語るってのは難しいね。ライターに取材させて書いてもらうほうがいいんじゃないのかねぇ。それか対談。

視点がひとつしかないのがつまらないのかな? っちゅうか,オレが好きじゃないのかも。

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2004-07-07

#288 気高く咲いて美しく散る

池田理代子 "ベルサイユのばら"読了。

いやぁ,素晴らしかったです。さすが名作として歴史に名をとどめるだけある。

基本的にはメインキャラである4人(オスカル,アンドレ,マリー・アントワネット,フェルゼン)の恋愛が軸なんやけど,それが甘くなくてさ,最終的にはみんな死んでしまうという,なんとも悲痛な結末。って言うか,出てくる人、ほとんど死んじゃうんですけど。なんか読んでて辛くなったもの。けっこう感情移入してしまってたオレは,それぞれの最期のシーンがもう辛くて悲しくて。「なんでオレは,こんな少女漫画で泣きそうになってんだ? しかも電車の中で」みたいな。

フランス革命を背景にした設定は歴史モノとして読んでも満足感があって,歴史好きのオッサンの琴線にも触れるんじゃないだろうか。

嫌いな人もいるだろう少女漫画然とした華やかでロマンチックな絵も,貴族のきらびやかさが良く出ていて良い。

ただ,オレは集英社文庫版で読んだんだけど,5巻の巻末についてる外伝みたいなやつは余計だったような。あれは別冊にして,本編は4巻で完結して欲しかった。

今年はベルばら宝塚初演30周年だそうで,いろいろ本やらなんやらも出てるみたいですね。オレ的にはこれがヒットなんですけど。読む前に1回打ったんですが,これからもう1回打ちたいなと。いろんなアクションにさらに感情移入できそう。(笑)

どうでもいいけど,池田理代子っていまや声楽家なのね。47歳で東京音大声楽科に入学,4年後に卒業して舞台なんかもやってるみたいで。それはそれですごい。

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2004-06-23

#284 ライフワーク

本田健"「ライフワーク」で豊かに生きる"読了。

まぁ,流行ってる人でもあり,渡辺パコさんお勧めということもありで手にとってみました。

内容としては,要するに「好きなことやって金を稼いで豊かに生きよう」っちゅうことやねんけど。身も蓋も無いが…。

著者の言う「ライフワーク」の定義から始まって,その出会い方や考えの進め方,気を付けるべきことなんかを「○○のための5つのなんとか」みたいな感じで,チェックリスト風に取り上げて解説していくので,確かに分かりやすい。項目の設定の仕方も具体的だし,それを追いかけてひとつずつ確認していくことで考えをまとめやすくなってる。その点でも便利っちゃ便利。

ただ,このチェックリスト風というのがクセモノで,逆に「あれはやったか? これはどう? そうそう,こんなことにも気をつけないと」みたいに,いちいち指図されてるような気分にもなる。ま,それはオレの被害者意識なんでしょうが。

パコさんお勧めだけあって主張してることは重なる部分が多いと思うが,パコさんの提唱する「favorite-style-thanks-money」という枠組みを,さらに日々の生活に落とし込むためのテクニックという感じかな。良い意味でも悪い意味でも「マニュアル」っぽい印象。

こういう本って「あぁ,なんとか自分も豊かな人生を送れないものだろうか?」みたいな気分で,そのヒントを掴みたいとか思って読むもんで,読んだ後は「おぉ,オレも実践してみよう」とか思ったりもするんだが,一方で必ず「そうは言ってもそんな簡単なもんやあらへんで。オレにはオレの事情があるんや」とも思ってしまうのも事実。

彼らに言わせれば,そういう風に考えること自体,オレが「好きなことをやってはいけないんだ呪縛」に囚われていて,そこから自由にならないと豊かな人生など望むべくも無いって感じなのかもしれんけど,それでもやっぱり「そうなん?」という思いは消えないし,なんかこう苦いような切ないような気分にもなるんだな。

とりあえずこういう「生き方」本は,重なる内容があろうがちょっと「?」があろうが,自分の中で「使える」と思った部分を繰り返し読んだりして考え方に継続的に触れていくことで,次第に自分の中に確信めいたものが生まれてくるということもあるので,そんな風につきあっていければと思っております。

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2004-06-09

#279 笑いの世界

筒井康隆桂米朝師匠の対談本"笑いの世界"読了。

片や文豪,片や上方落語の最高峰が笑いを巡る対談をした。これは見逃せんとばかりに飛びついた本。

朝日新聞に一部掲載されたらしいけど,本人たちがあまりに面白がったため全部を本にせんか?と。それではちょっとボリュームが足らんということで追加でもう一回対談して,それがこの本になったとのこと。

たしかに面白い。落語はもちろん,映画や漫才にはじまって歌舞伎,狂言,踊り,幇間芸にまでいたる幅広いジャンル,それも中世から現代までの時代を網羅して,とにかくいろんな「芸事」についての会話が繰り広げられる。二人の博識ぶりには圧倒されるで。

さらに二人の語り口が関西弁,特に米朝師匠のソフトな口調がよく文章に表現されていて,読み心地も良い。"味の招待席"を知ってる人はあの雰囲気が文章で読める。それだけでも嬉しい。

この読みやすさで芸の芳醇な世界を垣間見られるというのは,ずいぶんとお得な体験だと思うよ。

ただ,もう少し笑いについての分析というか,そういう突っ込んだ内容を期待してたところもあり,その部分は少々物足りんかなぁ。

こういうのって,興味ないひとは読み進めるの辛いやろうなぁ。オレは楽しかったけどさ。ま,興味をお持ちならご一読を。

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2004-06-04

#277 年収1000万?

西田光弘 " 1人ビジネスであなたも年収1000万円稼げる!" 読了。

なんかさ,タイトルがあまりにもストレートですでにウザイんですけど。 オレも電車で読むのに気が引けて,表紙を裏向きにしてたもん。

「そんな本を買ったのはお前だ。タイトルも含めて自らちゃんと引き受けなくてどうする」という突っ込みもあろうかと思いますが,まぁ,それはそれとして。

で,実際読んでみるとね,これが案外まともで良かったんだわ。等身大の生き方と金を稼ぐということを何とか結びつけようとしている感じでね。その意味では,ずっと前にこのバンマス日記で紹介したことのある(こちらの#239の後半参照),私にとってある意味あこがれでもある知人の渡辺パコさんが書いた"35歳からは好きなことでお金を稼ぐ "という本に近い部分があるなと。ただ,西田さんの場合は,ソフトな語り口で理想論っぽい雰囲気のパコさんに比べて,より実務的な方法論にフォーカスしたという印象。それなりに腑に落ちる感じがあります。西田さん自身本の中で「3%の天才ではなく,自分も含めた97%の凡人のため」と書いてるのも,それなりに頷ける。

まぁでも,この手の本(に限らずサイトやら考え方やら)って,あかん人はもう虫酸が走るくらい"あかん"でしょうねぇ。オレ自身もウザイ!が皆無かと言えばそこまでは言えません。ただ,それなりに使える部分もあるし,絶賛するつもりもありませんが毛嫌いすることもないんじゃないかなと。なんか「オレもできるんちゃうか?」という気になりますな。(←単純)

最終的にこういう本が効くかどうかは,結局自分自身にはねかえってくるんやけどさ。97%のひとりとしては少しは勇気付けられるものであったよ。

生きていくには働かないわけにはいかんだろうし,どうせやるならできるだけ楽しくやりたいし,さらにはそこそこは金も欲しいし,家族や友人も大切やし,いろんな状況を踏まえて落とし所を探りながら暮らしていく上でのヒントにはなるんちゃうかなと。

ちなみに「年収1000万」という設定にもそれなりに意味があるんだと。

みゅー,それなりに納得。

なんか「それなり」って言葉が多いな…。

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2004-06-03

#276 えっ?

マーク・シッパー著,山本安見訳 "えっ? ビートルズ奇想天外抱腹絶倒物語" 読了。

これ,20年以上前に出たビートルズ伝記のパロディ本です。当時からずっと気になりつつ購入のチャンスを逃して現在に至ってたものを,最近ネット古本屋でゲット。もちろん現在は絶版。

パロディと言いつつ,オレ的には「面白い」というよりも「突いてる」という印象だな。メンバー同士の会話の様子がリアル,と言うか,オレが持ってる「彼らが言いそうなこと」「彼らがやりそうなこと」のイメージに近い。

ビートルズファンが何となく共通して持ってる4人のイメージを元に,「あの時,ジョージはきっとこんな風に思ってたに違いない」とか「それをポールはまた苦々しく思ってたりして」とか,想像力を膨らませながらあることないことをしゃべりあっては盛り上がる。オレの仲間内では飲み会の席でそういう遊びが頻繁に行われてるのだが,この本ってまさにそれを1冊の本にまとめあげたもの,リアルタイマーが残した彼流の遊びの記録やね。

気に入ったネタは「ジョージにだけ神が見えていた証拠写真」,「ディランとの共作」かな。再結成のくだりは結構切なくなってしまうね。まぁ,ファンとしては嬉しい一冊だと思うので,未読なら入手してみても良いかも。絶版だけどプレミア価格になってないし。ネットで検索すれば結構見つかる。

ただ,英語のパロディモノは翻訳で読んでしまうと原典の面白さがかなり飛んでしまうと思うので,オレにちゃんと英語で読んで笑えるくらいの英語力があればなぁ。

ちなみにオレが読んだ版は誤植がめちゃくちゃ多くて,これには参った。ちゃんと校正したのか? ある意味キワモノ本なので,その辺は手抜きなのか…。

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2004-05-27

#270 いやぁ,むっちゃしんどいわ~

ということで,とうとうダウン。昨日,一昨日と2日間仕事を休んじまいましたわ。

もうね,身体がだるいのだるくないのって,だるいの?だるくないの?っていうくらい,だるいわけですよ。朝起きたら動かないんだもの。んで,背中から腰にかけて全面的に重いっちゅうか,鈍い痛みなわけで。屈んだり中腰の体勢になるとときおりズキッと鋭い痛みが走ったりもし。

さらには精神的にもなんだか「追い詰められ感」満載で意欲全くなし,かつ妙にイライラしたり焦ったり。まさにイッパイイッパイな状態。

ここまで来たら,そら休むやろ。と言うかね,これはもう神様が「ちょっと休憩せぇよ~」っていう合図を送ってきたに違いないね。休んでよかったのよ。たとえ仕事が滞ろうとも。と思おうぜ。って誰に言うてんねん。いや,思うことにしたのだ!

でもなぁ,滞ってんのよ,確かに。厳然と目の前にそびえたつ事実。

何とかキャッチアップせねば。と自らを鼓舞しているところ。こういうことを繰り返して人は成長していくものなのだよ。

ある人によればオレが今抱えている問題は「重い荷物ではなくバーベル」なのだそうだ。問題が起こったときはこのバーベルを持ち上げて元の位置に戻す。これを繰り返すことによってオレは強靭な肉体を手に入れ大喜びに至ると。

マジっすか?

信じてもいいのね,あなたのこと…。

金子達仁"泣き虫"読了。元プロレスラー高田延彦の伝記。

「言わんでもええことをごちゃごちゃ言うな」とか「ええかっこばっかりすんな」とか,そういう批判も多々あるようですが,オレはわりと素直に読めた。高田って弱いんだよな。で,それが原因で周りに振り回されてえらい目にあってる。なんか「あぁ,大変だったんだなぁ。しんどかっただろうなぁ」と,とてもストレートに感じてしまった。

金子達仁というサッカーライターとして有名な人にインタビューさせて書かせた,というのもいい結果に結びついていると思う。高田の「アスリート」感が非常に感じられる。

プロレスは筋書きのあるドラマであることはもはや周知の事実。なので,これを暴露本と呼ぶ批判は全く的を射ていない。

スポーツ雑誌のコラムのようにさらっと読んで吉。

7月25日にBABAOUOでライブをやることになりました。場所は六本木アビーロード。チラシはこんな感じです。

まだ練習も始まっていないのでなんとも言えませんが,久しぶりのステージなのでそれなりにがんばりたいなと静かに闘志を燃やしております。

もしよかったら見に来てちょうだいませ。

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2004-05-18

#269 移り気

仕事が少しだけ落ち着いてきそうな気配。気配だけでもうれしい。今月一杯って感じか。あぁ。

とは言え,まだまだ予断は許されぬ。気を引き締めて参らねばねば。

その一方で気分が晴れない。なんか憂うつなのだ。ふみゅ。ついにやられてしまったのだろうか。どうなんでしょ。確かに気に病むことは多かりき。

あんなこと,こんなこと,そういえばあれとか,うーん,それからあれはどうしたもんだろ,あー,あれもあったなぁ,いやぁ,参った,どうしよう…。

なんとかせないかんのはわかっているのだが,頭が働かん,気持ちが反応せん,体が動かん。っつうか,ちょっと勘弁してっていう「逃げ」入ってる部分もあることは否定できない。

しかーし。逃げていたのでは何の解決にもならないのだ。

わかってるがな,そんなこと。わかってんのにできひん,これが一番つらいんやで。

今週のギター欲しい情報。そんな情報いらんって。まぁ,そう言わんと。

最近はレスポール・ジュニア●Gibson LP-Jr.SPLに興味が出てきた。

ジョンがこのアルバムのジャケットで使ってるのがレスポール・ジュニアですが,これは改造されているので全く同じモノはビートルズ楽器屋にオーダーでもしないと手に入らんし,ドンズバというのはちょっとどうかとも思う。

なので,通常モデルのレスポール・ジュニアもいいのではないかと。

あとちょっと反則っぽいけど,メロディーメイカー●Gibson MELODYMAKERなんていうギターも気になってて。

こっちは1ピックアップのシンプルなタイプですが,ちょっと汎用性にかけるような気もしておりまして。でもなんか潔くていいな。基本的にシングルコイルの音が好きなのだな,どうやらわたしは。

ちなみに楽器ウンチク。ジョンのレスポールジュニア,1ピックアップのモデルのフロントにバーポールピースのピックアップと,切り替え用のトグルスイッチを増設している。それと,色がナチュラウブラウン,マホガニーボディーのナチュラルカラーのように見えるんだが,これってジョン得意の塗装剥がしかも。というのも,同時期に制作したSometime in NYCのジャケットの"John & Yoko/Plastic Ono Band With Elephant's Memory"という見出しの下の演奏写真でジョンが使っているのが恐らく1ピックアップのレスポール・ジュニア,カラーはサンバーストなのだな。で,コイツを改造したのではないかと想像しているのだが,真偽の程は定かではない。

とかなんとか,こんなのことを考えてるとまた現実を忘れてしまいそうになりつつ,でも現実からは逃げられないという現実にまたも気付かされてしまう。

あぁ,なんと切ないことよ。

ヒキタクニオ凶気の桜読了。

久しぶりに本が読めた。これも少しはこころに余裕が出来ている証拠か。

渋谷で暴れまわる"ネオ・トージョー"なる右翼チームが暴力団抗争に巻き込まれて…,みたいな話ですが,なかなか青春っつうか,切ないね。オトナもコドモも。あと,会話がなんとも今風,なんでしょうか,よく分かりませんが,渋谷ってイメージはありますな。

以前に映像の方を先に見たのですが,窪塚くんがなかなか山口だなと。読んでるときもずっと顔が浮かんできた。

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