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カテゴリー「書籍・雑誌」の記事

2006-02-16

#412 キャラメル関連本

最近,キャラメルボックス関連の本を2冊続けて読みました。

キャラメル・ばらーど

神山典士というライターが何ヶ月だか密着して書いたというルポ。作・演出家である成井豊をはじめ,劇団員たちへのインタビューや各公演のパンフレットに載っていた成井さんの小文なんかを元に再構成されてるんですが,内容としてはほぼ"成井豊を語る"みたいな感じになってます。

キャラメルボックスというのは独特の作風があって,それが甘ったるいと感じる人も多いと思うんですけど,その世界をほぼひとりで作り出してる成井豊という人が,誤解を恐れずに言えばこれほどまでにコンプレックスの塊でイヤなヤツだったということが書かれています。で,それはそれでなるほどなーって感じ。たぶんこれでもけっこうソフトになってるんだろうから,役者たちはきっと大変なんだろうねぇ。

演劇がなければ人と関われないとか,過去のイヤな自分に決着をつけるためには書かずにはいられないとか,キャラメルボックスのエンターテインメント&ファンタジーな感じとはえらい差があるコメントが頻出するのが印象的。古いタイプの作家と言うか演劇人的な人なんだなという感じ。劇作者よりも製作者である加藤さんのキャラが,世間的なキャラメルボックスのイメージに強い影響を与えているような気がします。

オレとしては,成井さんのダークサイドと演劇との落差についてもっと掘り下げてみても良いなと思いました。まだまだこんなもんじゃないだろう的な感じ。ホントに痒いところの周りを掻いてるっていうか。ちょっともどかしい。

僕はいつでもここにいます。

こっちは,長年に渡って劇団の中心役者として活躍している西川浩幸の初エッセイ。エッセイ部分,同じ劇団の看板スター上川隆也との対談,演技論の3部構成。

彼のサイトにある日記と同じようなトーンなんだろうなぁと予想していたのですが,まさにその通りでした。短くて力が抜けた文章がサラッと書いてあるのが魅力なんですが,本としてまとまっているのを読んでみると少しパンチが欲しいような気もしました。

この本の中にも成井さんとの微妙な対決シーンが少しだけ出てきます。開演直前に成井さんのダメ出しを食らって初めて芝居を辞めようと思ったとか。ここもサラリと書いてありましたが,実際は結構ヘビーな気持ちだったんではないかと思います。

上川隆也との対談は,まぁ,可もなく不可もない感じではありましたが,上川が「演じているときの自分しか意味がない」みたいなことを言っていたのが印象的でした。

キャラメルボックスという集団はけっこう役者の生の声や姿を露出させる企画が多くて,サイトや公演パンフにもアンケートなんかが頻繁に公開されているのですが,彼はそういうときに本当に寡黙で頑なに自分のことを語ろうとしない,木で鼻をくくったような答えが多いので,どういう心持なんだろう?と思っていたのですよ。その謎が解けました。

演技論は本格的なものではなくて,気構え的なことや呼吸法,役の捉え方なんかをいつもの淡々とした口調で語るというもので「はー,なるほどー!」という感じではなかったですね。自分がお芝居をやる人間ではないからなのかもしれませんが。

まぁね,2冊とも基本的には劇団・役者のファンしか買わないんだろうけどね。それはそれで構わない。興味ない人に無理にお薦めする類いの本じゃない。

2005-06-21

#361 ダンスとdance

こないだ,ハリウッドリメイク版の"Shall we dance?"を見てきたんです。やっぱりダンスシーンとかは大画面のほうがよかろうかと。

この映画,良くも悪くもアメリカ映画!って感じなんだよなぁ。リチャード・ギアにしてもジェニファー・ロペスにしても華やかでカッコイイのはいいんだけど,カッコヨすぎるのだ。

オリジナル版の"Shall we ダンス?"では役所広司の冴えない中年男っぷりが物語のリアリティを支えてると思うのだが,リチャード・ギアが冴えない顔したって,ハリウッドの香りプンプンだもの。妻や娘との関係も,オリジナルと比べてずいぶんアメーリカンになってるし。

まぁ,これはどっちが悪いということではないんだろうけどね。でも,オリジナルけっこう好きだから,この違いは何なんだ?とか,やっぱり思うわけですよ。

と,そんなとき,ずいぶん以前にブックオフの100円コーナーで買った"『Shall we ダンス?』アメリカを行く"という本が自宅にあるのを思い出し,さっそく読んでみた。

オリジナル版がアメリカ公開されるにあたってのプロセスやキャンペーンで各地をめぐる旅日記が,周防正行監督自身によって書かれているんですが。

この本にある,アメリカでの配給元であるMiramaxとのやり取りの中で,試写会でのアンケートを元に徹底的に"売れる映画"にしていく過程,特にアメリカ人スタッフによる再編集のくだりが,なかなか興味深い。「これではアメリカ人は判らない,売れない」という理由で,監督の意図をまったく無視してフィルムを切り刻むというのだが,その視点がやっぱりアメーリカンなのだ。「これが判らないからリメイク版ではこう撮ったのか…」みたいな部分が見えてくるのだな。なるほどー。

周防監督の文章も軽妙かつクールで読みやすい。感情が動く(大抵は怒ったときですが)と,急に荒っぽい表現になったりして,本っていうよりblog読んでるみたいな感覚。それが楽しい。

と,思ってたらなんと,"アメリカ人が作った「Shall we dance?」"という本が出てた。まさに,オリジナルの監督自らによるオリジナル/リメイク比較,日米映画の違いに迫る,みたいな。

これも面白そうやなぁ…。

2005-06-09

#358 出版記念パーティー

#356でご紹介した"拍手という花束のために"の出版記念パーティーが,昨夜行われたとのこと。何日か前から参加者募集してて,「キャラメルボックスで一番好きなのは加藤さん」というアタシにとっては気になるイベントではあったんですが。

とりあえず,著者である加藤さんのblogでも詳しくレポートされてますが,ずいぶんと盛況だったようで,最後には福澤朗さん(今月末で日テレ退社→フリー予定)も飛び入りされたとか。ちなみに福澤さんといえば,アタシ的には「ジャストミ~ト!」,「プ・プ・プ・プロレスニュ~ス,プラス1!」な人として,全日本プロレスの実況を楽しんでいた派なので,若干思い入れがあったりもして。

でもさ,オレってほら,異常なほど人見知らーだから,ああいうパーティーみたいなところには行ったとしてもまともにコミュニケーションできなかったに違いないし,たぶん端っこのほうで歓談の輪にも入れず,居心地の悪い気分で楽しめなかった可能性も大。ましてや加藤さんや福澤さんと会話できたかも?なんていうのはとんでもない話なわけで,だったらまぁ,行ってもねぇ…ってことで参加は見合わせたのでした。

そういえば,以前キャラメルボックスの"クローズ・ユア・アイズ"を見に行ったとき,終演後グッズ売り場にいた加藤さんに話し掛けたいと思ってたのに,それがどうしても言い出せずにモジモジしてたなぁ。

ちょうど加藤さんの"いいこと思いついたっ!"を読んでる最中だったのでカバンの中に入ってたんですよ。で,「これにサインしてもらえますか?」のひとことが言えなくてね。

そのときは結局,一緒にいたまきちゃんが,「もうっ,何をしてるのよ。せっかくのチャンスやのに」と加藤さんにお願いしてくれたおかげで,サインがいただけて,さらに少し話も出来たのでした。

なので,おそらく今回も同じような事が起こっていただろうことは想像に難くないね。

まぁ,でも,いずれにせよ,昨日は身体もココロも絶不調。気分は沈むわ疲れは溜まってるわ,さらには夜中にひどい頭痛に襲われてベッドでのたうちまわってたからね。行かなくて正解でした。

またの機会をお楽しみにってことなんやろうな,きっと。

またの機会があるかどうかは知らんが。

2005-06-03

#356 拍手という花束のために

加藤昌史著 "拍手という花束のために"読了。

言わずと知れた(か?),演劇集団キャラメルボックスの製作総指揮 加藤さんが書いた本。キャラメルボックス創立20周年を記念してるんだかしてないんだかは不明ですが,これまでの劇団史を踏まえつつキャラメルボックスがどんなことをどんな風にやってきたかが,劇作ではなく製作サイドからの視点で語られています。

「好きな劇団の裏話」的な読み方も出来るし,実はこの本を買うサポーターの多くはそういう読み方をするんじゃないかなと思ったりもするんですが,オレ自身,製作志向が強かったりもするので,モノ作りの現場の雰囲気だったり,その中での加藤さんの心情だったりジャッジだったりが,とてもリアルな感じがしておもしろい。

オレたちもバンドやったりライブやったりしてるわけで,お客さん相手のエンターテインメントという意味では同じことをやろうとしているんじゃないかと思うわけですよ。だとすれば,単に演奏が上手けりゃ良いわけないよね。

もちろんレベルも規模もチャンチャラおかしいくらい違うんで,単純に並べて語っちゃいけないんでしょうけど,なんかね,とっても通じるものがあるなぁと。サンデー・アマチュア・バンドマンが読んでも,学べる部分はあると思う。自分にひきつけて考えれば。

あと,この人の話を読んだり聞いたりするたびに思うんだけど,夢を持ちつづけてきたひと,そしてそれを実現してきた人の持つオーラみたいなものを感じるんだよねぇ。

オレとは3つ違い,同世代の彼の姿を見た後わが身を振り返ると,本当は雲泥の差があるのに,なぜか雲の上の出来事とは思えない。すばらしいと思うと同時になぜオレじゃないのか?と戸惑う気持ちも,なぜか湧いてくるんだ。

すっげーおこがましいんだけど。

2005-03-16

#341 新選組全史

中村彰彦"新選組全史幕末・京都編戊辰・箱館編"読了。

燃えよ剣」に続いて新選組関係。こちらは膨大な資料を読み込み丹念に取材したドキュメント風。文中にも数多くの資料が引用されていて,ややお勉強風味ではある。

幕末・京都編は一気に読んでしまえたんですが,どうも鳥羽伏見の戦い以降くらいから読むペースが落ちてしまった。

まぁね,読み手であるオレの事情もあるんですが,原典の引用を読むのがちょっとシンドクなってしまったのね。近藤が投降してから五稜郭が落ちるまでが,かなーり時間がかかった。このあたりは興味が薄いのかね>オレ。

ひとまず幕末モノはこれで一旦休憩しようかなと。みんちやんには,なんだかんだあっても子母沢寛の三部作を読むように言われているのですが,ゴメン,ちょっと一服。

先日,大河のDVD(新選組 ! 完全版 第壱集 DVD-BOX)が届いたので,次はこっちをボチボチ見ていこうかなと思っております。

2005-02-10

#336 燃えよ剣

司馬遼太郎"燃えよ剣(上)(下)"読了。

幕末に興味を持ちつつ,これまでどうにも踏み込んでいけなかったオレでしたが,やっとね,基本を押さえたという感じがしております。

なんかね,これまでは超端的に言って「討幕=善,佐幕=悪。したがって佐幕の代表新選組=悪」みたいな単純な先入観みたいなものを持ってしまってたんですよ。

変革の時代に体制サイドにつくなんて,そらロックやない,と。(笑)

で今回,やっとそういう偏見を持たずに見られるようになったと言うか,どっちもいろいろあるんだよみたいな感じになれたのが良かったかな。「勝てば官軍」ってこういうことなんやなぁ,とも。

今回,読んでてずっと感じてたんですけど,なんか土方ってバカだよねぇ。あの時代に思想性ゼロ。あえて近づかないわけやけど。「時勢は知らん」とか言い切っちゃうし。で,戦さあるのみとか言って死に急いじゃうわけでね。彼なりに士道を貫いたわけだ。オレはそれを潔しとする人間ではないけど,それでもなおそういうバカさ加減がいい感じだと思ってしまうんやね。バカだなぁとか思いながら,ちょっとグッと来てたりして。ちょっと切ない感じもあるしね。

なんか新選組贔屓になりそうな気分。

あ,でも,これって,ちゃんと見てないながらも,やっぱり去年の大河がインパクトあったような気がするね。読んでて顔が浮かんじゃうんもの。特に土方と沖田。

そういえば,この本を読み進めるにあたって,以前にみんちやんがどっかで「19世紀も20世紀も,'60年代って激動の時代だったんだな」と言ってたか書いてたかしてたのが妙に印象的でして。

1860年=万延元年に桜田門外の変が起こって始まり,1869年=明治2年に五稜郭が落ちて戊辰戦争が終わるんだなということがすっきりと腹に落ちたと言うか。時間の経緯が追いかけられるようになった感じで,ずいぶん助かったよ。

更に高まる幕末熱(というほどでは,本当はないのだけど)ということで,とうとう大河のDVD-BOXセットを予約してしまいました。

新選組!完全版 第壱集 DVD-BOX

新選組!完全版 第弐集 DVD-BOX

だけじゃなく,総集編,じゃなくてスペシャル!も。試衛館メンバーによる対談目当てです。

新選組!スペシャル

楽しみじゃ。

しかし,高いよなぁ…。

2005-01-31

#332 きっと,よくなる!

本田健 "きっと,よくなる!"読了。

この人の本は以前1冊読んだことがあって,まぁ,当BLOG横の推薦図書欄にも掲げてあるんですが。

今回のは,なんちゅうか,優しいね。未来への希望を優しく説くという感じ。「オッケーやで~」みたいな。って,わからんか。

甘いと思うけど,その甘さに癒される感じは捨てがたい。いや,癒されるだけでもなくて,少しでも希望が感じられるというか。うつむいてた自分が,少しだけあごを上げて前を見られるようになるみたいな感じがあって,これはこれでありがたいもんだ。

最近よく思うのだが,こういう本って「そんなことあるかいっ!」ってとこから入っちゃうと,もう全編「うそつけー!」ってことになってしまって,読むだけ時間の無駄になってしまう。

「それは違うやろ!」って言いたくなる自分を微妙に抑えながら,自分の中に落ちていくというか,染み込んでいくような言葉を見つけていこうとしながら読んでいくのがいい。良いところを探そう,みたいなね。人付き合いと同じかも。

なんかさ,人生ってツライことも多いやん? そう肩肘ばっかり張って生きていかれへんし。それでもなんとかポジティブでいたいし。

ってなときに手にとっては,「あー,そうだよなぁ」とか思いつつ,少しだけ自分のことを省みるみたいな,そんな感じで付き合うのに使える。

個人的にはわりと好きです。

2005-01-20

#331 夢みるちから

"夢みるちから-スーパー歌舞伎という未来"読了。

三代目市川猿之助劇団扉座代表でスーパー歌舞伎"新・三国志"の脚本を書いた横内謙介の対談集。

あんまり長期間に渡って少しずつ読んでしまったので,最初の方はもはや記憶が薄くなっているのですが,猿之助さんの歌舞伎に対する凄まじいまでの情熱がビシバシ伝わってきます。芝居はエンターテインメントであるということを常に意識している姿勢にも共感。

横内氏の猿之助礼賛というか,心酔振りがやや鼻につく感じもありますが,なかなか読み応えあり。趣味とは言え一応音楽やったりしてる身にとっても"刺さる話"が多かったような。

後半は横内氏が書いた”新・三国志"の脚本も収録。と言うか,もともとはこっちがメインで巻末に対談を入れるつもりだったらしいけど。

脚本だけだとちょっと物足りない気がしたけど,これが歌舞伎という表現になると大スペクタクルになるんでしょうか。って言うか,だいたい歌舞伎なんか見たことないですからね。少なくとも猿之助スーパー歌舞伎は一回見てみたいと思わせられた。

2004-09-15

#298 映画の畑で四つ葉のクローバーを探して

久しぶりの読書感想文ですなぁ。

安田裕子 "映画の畑で四つ葉のクローバーを探して"読了。

実は別のある本を途中まで読んでたんですが,なんか気分が乗らなくて,読んでは止め,止めてはまた読みしてるうちに,どんどん辛気臭くなってしもて,表題の本に乗り換えました。

私の場合,こういうことってとっても珍しいのです。性分っていうんですかね。イヤイヤでも最後まで目を通さないとダメ,途中で「ヤーメタ」って言えない。まぁ,それだけ前に読んでた本がつまんなかったってことなんでしょうが。いや,それは少し正確ではなくて。つまらなかったというわけでもなく,なんならなかなか面白いなぁとそれなりに思ってはいたんです。でも何て言うかな,今の気分に合わないって感じだったのですね。

まぁ,そんな言い訳はいいとして。

30歳を前に憧れのハリソンくんに会いたいとばかりに映画業界に転職したフツーのOL(と本人は言ってるが,なかなか一筋縄ではいかないオネーチャンのようだ)の,映画ビジネスを巡るあれやこれや。

これを読んで元気が出ました!なんていう人もいるんでしょうなぁ。いや,確かに大変そうなんやけど,めっちゃ楽しそうなんやもんなぁ。「あ~,ワクワクするぅ!」っていう感じが全編に満ち溢れてて,ええもんです。文章も軽快で面白い。

そこでふと。

思えば仕事でワクワクなんて,ここ何年してないだろう? っつうか,したことあったっけ? っつうか,仕事以外も含めて。

とか考えてると,なんだか妙に淋しくなってしまった。

なんとネガティブな!そんなんやったらエエ話も余計に逃げていくっちゅうねん。

恒例のジョナサンによれば,オレは望んで「ここ」にいるわけではないのだそうで。だけど,それが逆にええんやと。

うーむ。

そう言えば,アタシの愛読サイト"ほぼ日""欽ちゃん!"というコンテンツが連載中なんですが,これもなんか微妙に繋がってるんだよなぁ。

うーむ…。

まぁね,隣の芝生は常に青いんですがね。

ちなみに,同じく"ほぼ日"のこいつもイケます。

あ,そう言えば,冒頭の本も"ほぼ日"の"担当編集者は知っている"というコンテンツで知って「面白そうやん」と思って購入したのであった。しかも安田さん,かつては"ほぼ日"で連載も持っていたと。

さらに安田さん,なんや,ココログ仲間やがな。

って,一気に親近感倍増。

かってに。

2004-08-27

#293 できるやんか

中井政嗣 "できるやんか!-「人間って欠けているから伸びるんや」"読了。

と言っても,ずいぶん前に読んだんですけど。

っつうか,おもろなかったんで,そのまま放置してたんですけど。(笑)

著者は大阪の有名なお好み焼き屋"千房"の創業社長。小学校だか中学校だかを卒業後,大阪の商家に丁稚奉公に入り,そこから今の地位まで駆け上がった人物。

って,この時点でちょっと引いてしまう。

人の嫌がるようなことを率先してやるとかさ,ひたすらお客さんのことを考えてとかさ,誠実にやってたら金策が苦しいときに誰々さんが助けてくれたとかさ,成績が悪かった店長になんやしてやったら意気に感じて次の月にトップになったとかさ,それを涙で店員に報告してみんなで感動してどうのとかさ…。

こういうエピソードが延々と続くわけです。

こっちの心がすさんでしまっているのか,読みながら「そうかー?」,「だから何やねん」を連発してしまった。なんかね,ベタベタやねん。ウェットやねん。

情に厚いとか,義理を欠かないとか,他人の身になってとか,親や先祖を大事にせよとか,エエ人なんやろうなとは思うし,そういう要素が今のビジネス界では珍しくてというか必要とされてて,だからこそある意味成功したんでしょうし,いろんな人がこの本を読んで元気が出たとか言うんでしょうし。

でも,オレにとってはこういうベタベタ加減は決して心地よくないし,元気も出ない。辟易としてしまう。

成り上がり者がサクセスストーリーを自ら語るってのは難しいね。ライターに取材させて書いてもらうほうがいいんじゃないのかねぇ。それか対談。

視点がひとつしかないのがつまらないのかな? っちゅうか,オレが好きじゃないのかも。