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2006-02-09

#409 音楽に関する記憶

私の音楽体験において今でも強烈に残っている記憶について,今日は書いてみよう。たぶん私の音楽に関する記憶の中でも最も古いもののひとつだと思う。

それは幼稚園の年長さんのころの話。なので,5歳くらいか。

バスで通園していた私は,お友達たちといっしょに帰りのバスを待っていた。門の近くに教室ひとつ分の待合スペースがあって,そこでゲームしたりおうたを歌ったりお遊戯したりしてバスを待つわけだ。

その日はおうたを歌うことになった。普段なら決められたいつもの曲を先生の足踏みオルガンに合わせて全員で合唱というスタイルなのだが,なぜかその日は「歌いたい人が挙手をして,歌いたい曲を歌う」という趣向だった。

先生の「はい,おうたを歌ってくれる人,手を挙げて~」という呼びかけに対して,引っ込み思案系だった私はとりあえず反応しなかったのだが,例によってそういうときに張り切るヤツというのも何人かは居るわけで,そいつらは「ハイ,ハイ,ハーイ」とか,まぁ,元気よくアピールしていた。

で,当然の流れとしてそいつらが指名され,みんなの注目の中歌いはじめる。たぶん2~3人が歌ったと思うのだが,具体的な曲名は記憶していない。たぶんいつも歌ってる幼稚園ソングだったのではないか。所詮バスが来るまでの暇つぶし,どうってことのない時間だったんだろう。私自身も,手拍子とかしながらなんとなく集団に溶け込んでたような気がする。

そんな中,何人目かのお友達が前に出た。そいつは「『オバケのQ太郎』を歌います」と高らかに宣言した。

♪Q Q Q オバケのQ ぼくはオバケのQ太郎♪ってやつ。知らない人,ごめん。知ってる前提で話は進む。

こいつが私の癇に障った。メロディーは確かに正しいのだが,歌い方がとてもナチュラルで素直だった。

「違う」と思った。

あの曲は,石川進が"キュッ キュウッ キュウ オッバッケーのキュウッ"と(文字では伝わらないだろうが)とてもおどけた調子で表情豊かに歌うのが肝だ。今歌ってる彼の場合,残念ながらその表情がまったく感じられない,きわめて平板な歌になっていた。

とりあえず1番が終わったところでみんな拍手。それを待っていたかのように私は勢いよく手を挙げた。

「はい,じゃあ,今日の最後のおうたを歌ってもらいましょうねー」と私が指名された。私は使命感に燃えていた。彼の誤りは正されなければならない。

「おうたは何を歌ってくれますか?」という問いに私は「オバケのQ太郎!」と答えた。

その時点で聴衆はざわめいていた。「えー,さっき○○くんが歌ったやん」という声が聞こえたような気がする。少なくともその時点で私は歓迎されていないかもしれないことを感じ取っていた。

なんとなく気まずい空気の中でイントロが始まり,私は意を決して歌いはじめた。

♪キュッ キュウッ キュウ オッバッケーのキュウッ
♪ぼーくは オッバッケッのっ キューたーろぉ~

大ブーイングだった。

「えー,そんなん違うー!」,「○○くんのほうが上手やー!」という声がいくつも聞こえた。私の歌はお友達たちにまったく受け入れられなかった。

怒号の中,私はなんとか1番を歌い終えた。振り返るとオルガンを弾いていた先生が少し困ったような,気まずげな顔をしていた。

どう考えても私の歌のほうが出来がいいはずだ。おどけた調子もうまく出せたし,音程だって確かだ。

なのに,大ブーイング。

その後まもなくバスが来た。私はバスの最後部にひとりで座り,「あかん。こいつら,ぜんぜんわかってない」とひとりごとを言った。

このエピソードが,その後の私の人格形成や音楽との関係にどんな影響をもたらしたのかは,わからない。が,いまでもあのバスの中での不愉快な気分は強烈に記憶に残っている。

単にヤなヤツだっただけなのかもしれない。

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コメント

こちらには初めてコメントです。
気になったのはくだらないですが、
♪キュッ キュウッ キュウ オッバッケーのキュウッ
ではなく
♪キュッ キュウッ キュウーのキュウッ
だったですよ(@_@;)
くだらなくですいません

これはこれは,ここでははじめまして。

ご指摘を受けてちょっと調べてみたんですけど,歌詞としては「オッバッケーのキュウッ」で正しいみたいですよ。

http://www.jtw.zaq.ne.jp/animesong/o/obake/obake.html
http://www.fukuchan.ac/music/anime/obaq1.html
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/8480/song12.html

なんですが,私も「キュッ キュウッ キュウーのキュウッ」というフレーズもあったような気がするんですよね。なんでかな?

ちなみにテレビで放送されたオープニング/エンディングテーマは以下。

・オバケのQ太郎
前期OP『オバケのQ太郎』(作詞:東京ムービー企画部 作曲:広瀬健次郎 歌:石川進)
前期ED『ぼくとQちゃん』(作詞:遠藤隆智 作曲:広瀬健次郎 歌:吉田亜矢)

「ぼくとQちゃん」ってぜんぜん記憶にないな。

後期OP『オバQ音頭』(作詞:藤子不二雄 作曲:広瀬健次郎 歌:石川進&曽我町子)
後期ED『オバQ音頭』(作詞:藤子不二雄 作曲:広瀬健次郎 歌:石川進&曽我町子)

これは「キュッキュキュのキュ キュッキュキュのキュ オバQ音頭でキュッキュッキュッ」ってやつね。これってショップ99のテーマ(ショーップキュッキュ キュッキュキュキュ)と似てるな。パクッたか?>ショップ99社長

・新オバケのQ太郎
OP『オバケのQ太郎』(作詞:東京ムービー企画部 作曲:山本直純 編曲:山本直純 歌:堀絢子&ニューロイヤル)
ED『オバQえかきうた』(作詞:東京ムービー企画部 作曲:山本直純 編曲:山本直純 歌:ザ・グリンピース)

こっちは「あのねQ太郎はねー(オバケのQ太郎はね) 頭に毛が三本しかないんだよ(ないんだよ)」ってやつね。こっちも印象深い。「えかきうた」は覚えてないな。

(このあと1985年にさらリメイク版が放映されていますが,さすがにこれは関係ないと思うので割愛)

えーと、なべちゃんの意図がどうなのかは知りませんが、私、職場のPCで読んでいて

大爆笑

しました。皆から不審がられました。

あまりにも教訓の多い話ですが、それにしても、なぜなべちゃんの歌は「賞賛」ではなく「ブーイング」で迎えられることになったのか?

1・なべちゃんの歌がうますぎて子供達の理解を超えていた。

2・「前の子と同じ歌を歌う」という行為に子供達が「空気読めやゴルア」と反発した。

3・東海林太郎が歌う平板な「オバケのQ太郎」オルタナ・バージョンが大流行していたのになべちゃんだけが気づいてなかった。

4・先に歌った子はジャイアンだった。

いや、先に歌ったのは出来杉くんだったのです。

そうではなくて。

なべちやんがソロでステージに立たないのは、このトラウマのせいなのか。今こそプライマル・スクリーム療法をお薦めします。いやマジで。

それ!!

キューーーーーーーー!


いや、ホントにマジで。

なべさん、お久しぶりです。

石川進トリビュートな内容に思わずレス。「ド根性ガエル」の主題歌(特にイントロ)もいいですよね。これ歌うと妹に喜ばれます。

そして私のケータイの“待ちうた”も、その「オバQ」です。自分では聞けないが、嫁が喜んでくれます。

いや,たくさんのコメントありがとうございます。

>やまのくん

「空気読めって言っテンです」ってのはあったと思うなぁ。
ただデフォルメした歌い方が受け入れられなかったという感じを持っています。「そこまでマジでやるか?」みたいな。やるときゃやりマスよ。

>鹿さん

あんまり傷ついてないのでトラウマという感じでもないんですが。逆に一般大衆の感性を見切ったというか。いや,なんて傲慢なことを言ってるんだ,オレは。

>月さん

どうも,ご無沙汰です。
ド根性ガエルも「この世ーで一匹ぃっ!」とか「にくいよこの ど根性ガエル!」とか,見得を切るところありますよね。あれも多分人々はダメだったんじゃないかと思いますね。

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